03. プルラリティ・ワークショップ―オードリー・タンの実践

 プルラリティは、オープンで多様な社会を推進する仕組みです。台湾出身のオードリー・タンらが提唱しています。多様な声が対等に考慮される「協働的民主主義」を目指します。デジタル技術を用いることで、従来の民主主義の限界(参加の偏りや情報の不透明性)を克服し、より公平で効率的な意思決定を可能にします。台湾では、この理念が社会課題の解決や政策形成で実践されています。座学だけでなく、環境政策の優先順位など具体的なテーマでの参加者全員のワークショップを通じて、プルラリティを学びます。

日程11 月11 日(火)開講 全5 回 14:00 ~ 16:00
会場さっぽろ自由学校「遊」(愛生舘ビル5F 501A)
参加費通し  一般5,000 円  会員4,000 円  25 歳以下2,000 円
単発 一般1,500 円  会員1,000 円  25 歳以下500 円
注意事項参考図書は『PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来』(サイボウズ式ブックス)と『テクノ専制とコモンへの道 民主主義の未来をひらく多元技術PLURALITY とは?』(集英社新書)。必ずしも購入する必要はありません。
コーディネーター俵屋年彦(さっぽろ自由学校「遊」共同代表)、宮崎葉子(さっぽろ自由学校「遊」会員)
第1回
11/11(火)

シンギュラリティとプルラリティ
 シンギュラリティは、人工知能(AI)が人間の知能を超える時点を指します。AI が中心となって世界を動かす、中央集権型の未来像です。一方、プルラリティは、さまざまな人々がそれぞれの考えを持ち寄り、協力して未来を築く考え方です。一つの「超賢いAI」ではなく、異なる知性が響き合う、分散型で多様な未来を目指します。
第2回
12/9(火)
二次投票(QV)
 二次投票(QV)は、投票の新しい方法です。通常の「1人1票」では、どの選択肢をどれくらい強く支持しているかを表現できません。QVでは「投票ポイント」を使い、好きな選択肢にポイントを自由に割り振れます。これにより、少数派の強い意見も反映しつつ、公平性を保ちます。プルラリティを実現する重要な仕組みです。
第3回
1/13(火)
没入型共有現実(ISR)
 没入型共有現実(ISR)は、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)を使い、複数の人が仮想空間でリアルな感覚を共有する技術です。たとえば、離れた場所にいる人同士が同じ仮想空間で一緒に体験を共有できます。日本科学未来館では、VRを通じて「老いる」ことを体感し、考える機会を提供する「老いパーク」という展示を行っています。
第4回
2/10(火)
ブロードリスニング
 ブロードリスニングは、さまざまな人の意見や視点を広く受け止める姿勢や技術です。賛成や反対、異なる考えも含めて耳を傾けます。多くの人の意見を集め、協力して公平な意思決定を行うための基盤です。ただ「正解」を求めるのではなく、異なる意見から関係性を築くことを大切にします。
第5回
3/10(火)
拡張熟議
 拡張熟議は、市民が対話を通じて意思決定を行う「熟議民主主義」に、AI やVR、オンラインツールを組み合わせた仕組みです。AIで意見を整理分析し、VRで多様な体験を共有し、データの改ざんが非常に困難になる技術「ブロックチェーン」で透明性を確保します。対話の質を高め、より公平で深い議論が可能になると言われています。

参加申込

・講座のお申込は以下の申込フォームにご記入のうえ、送信ください。
・参加の流れはこちらのページをご確認ください。
・自動応答メールにて受講料のお支払い方法(郵便振込)をご案内しますので、受講前にご入金ください。
※対面参加の場合は会場で現金にてお支払いいただくこともできます。

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