09.路線バスは、どこへ行く―市民のための交通環境

 私たちを取り巻く交通環境が、ここにきて急激に貧困化しています。いわゆる「2024年問題」として一括りに語られてきました。しかし噴出する問題の根底には交通運輸業界の過労働低賃金体質があり、その行く手には少子高齢化・地域衰退など人口問題も横たわっています。社会全体の歪みが交通問題として顕在化している感さえあります。私たちの暮らしに身近な路線バスを切り口に、社会や地域のデザインを皆さんで考えていきましょう。

日程2025年5月9日(金)開講
全5回 月1回金曜 14:00~16:00
 5/9、6/13、7/11、8/8、9/12
会場さっぽろ自由学校「遊」(愛生舘ビル5 F 501A)
受講料通し 一般5,000円 会員4,000円 25歳以下2,000円
(単発 一般1,500 円/ 回 会員1,000 円/ 回 25 歳以下500 円/ 回)
コーディネーター北野 入江(さっぽろ自由学校「遊」会員)

第1回 5月9日(金)
減便・路線廃止・運賃値上げ
路線バスの現状とその背景

◼小林 久公
「真駒内駅の地下鉄最終便に接続するバスの復活を求める会」代表

 南区は、清田区と並んで路線バスへの依存度が高い区域です。地元を中心に活動する市民団体の視点からバスをめぐる諸問題、札幌市の交通政策についてお話しいただきます。

第2回 6月13日(金)
なぜ運転手が不足するのか?
バス・タクシー・トラック~現場からの声

◼加藤 裕幸
 私鉄総連北海道地方労働組合執行委員長

 バスに乗っているのは運転手と乗客。しかし、私たちはドライバーの労働についてほとんど知りません。これもまた社会の分断の結果なのでしょう。利用者には届きづらい労働現場からの声、問題解決のヒントをいただきます。

第3回 7月11日(金)
札幌駅前バスターミナルの閉鎖・敬老パス制度の見直し
なぜ市民は置き去りにされるか?

◼田島 工幸
 北海道新聞社報道センター市役所担当

 ※講師が変更になる場合があります。
 市民と行政との隔たりを強く感じる場面の一つに交通問題があります。ボタンのかけ違いから起こる結果の深刻さは重大です。市政を取材・報道してきたメディアの視点から、市民と行政の望ましい関係を探ります。

第4回 8月8日(金)
鉄道の廃止=バス転換は本当に可能なのか?

◼地脇 聖孝
 安全問題研究会

 かつて鈴木直道夕張市長が「攻めの廃線」と語った夕張支線は、バス転換後どうなったでしょうか?今また函館本線(倶知安~小樽間)が、新幹線延伸によりバス転換されます。同じ轍を踏むのではと危惧されています。

第5回 9月12日(金)
まとめ フリートーク
市民のための交通環境とは

 4回の講座の振り返りをします。交通難民時代の到来は、高齢ドライバーやライドシェアなど代替交通の問題として私たちの前に現出しています。「まとめ」として、私たちが目指す望ましい交通環境について語り合います。

参加申込

・講座のお申込は以下の申込フォームにご記入のうえ、送信ください。
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