私たちはコロナ禍を経験して、社会はケアのニーズ(必要)に溢れていることを実感しました。誰もがケアされる人/ケアする人であるはずです。ケアの倫理について考えることが、より良い社会への一歩となるでしょう。講師は呼ばず、コーディネーターによる話題提供のあと、参加者みんなで話し合う形式です。ただ学ぶだけでなく、問題解決のための活動につなげることを目指します。
日程 | 2025年5月20日(火)開講 全5回 14:00~16:00 5/20、6/17、7/15、8/19、9/16 |
会場 | さっぽろ自由学校「遊」(愛生舘ビル5 階 501A) |
受講料 | 通し 一般3,000円 会員2,500円 (単発 一般800 円/ 回 会員600 円/ 回) |
コーディネーター | 宮崎 葉子(さっぽろ自由学校「遊」会員) |
参考書籍 | 岡野八代著『ケアの倫理―フェミニズムの政治思想』(岩波新書、2001年、定価:1,364円)※購入は必須ではありません。 |
第1回 5月20日(火)
ケアの倫理とは?
ケアの定義について、メアリー・デイリーは「依存的な存在である成人または子どもの身体的かつ情緒的な要求を、それが担われ、遂行される規範的・経済的・社会的枠組みのもとにおいて、満たすことに関する行為と関係」と述べています。主として女性が担うことが多いケア労働とその重要性について、ジェンダーの視点でとらえ、話し合ってみましょう。
第2回 6月17日(火)
フェミニズムとは?
フェミニズムとは男女平等やジェンダー平等の実現を目指す思想・運動のことで、第1波から第4波まであります。ジェンダーとは「文化的・社会的性差」を表す言葉として用いられています。ジェンダーギャップ指数とは男女間の格差を表す指標で、日本はその数値が低く、格差が大きいと分析されています。フェミニズムの課題として考えて話し合いましょう。
第3回 7月15日(火)
ケアを中心にした社会変革とは?
リベラルは理性的で自立した個人を理想としますが、「個人の選択の自由」ばかりに目を向けていては女性差別は終わりません。フェミニズムの視点では、リベラルはむしろ批判の対象となることもあります。社会の仕組みの中でケアをどう位置付けるかを考えて話し合いましょう。
第4回 8月19日(火)
社会変革につながるケアの可能性
ケアに対する責任をどう社会で分配し、担っていくかを考えるのが民主主義。ケアは個人だけの問題とは言えません。一人ひとりがその責任を免れない政治的課題です。網の目のように広がる関係性の中で、責任のバトンをどうつなげていくかが大事です。政治がケアにどう関係していく必要があるのか話し合いましょう。
第5回 9月16日(火)
ケアは「関心を向けること」から始まる
私たちは、政治をケアしてきたと言えるでしょうか? どのような社会で生きることを願うのか、自らの内なる要求に耳を傾けて声を上げることが大事です。ケアは人類的な活動です。ケアを中心にした社会変革、社会構造を変えるケアの可能性を考えてみましょう。そして、日本の社会保障制度に対しても関心を向けてみます。
参加申込
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