08. 漫画『ゴールデンカムイ』と出会い直す part2

遊の行く手に広がる未来に希望を抱く前向きな市民の間で今春、こんな熱い議論が交わされました。
気を抜くと、ステレオオタイプを強化するようなことが無意識に悪気なく行われてしまう。型通りのイメージに縛られずどれだけ自由に生きられるか?「こうあるべき」という刷り込みに対して、当事者とともに抵抗したい。遊は、そういう組織のひとつであってほしい…僕の胸にグサリと刺さりました。

日程2024年10月11日(金)開講
全6回 月1回第2金曜 18:45~20:45
会場さっぽろ自由学校「遊」(愛生舘ビル5F 501A) *オンライン併用
受講料通し 一般6,000円 会員4,800円 25才以下2,400円
(単発 一般1,500 円/ 回 会員・オンライン1,000 円/ 回 25 歳以下500 円/ 回)
コーディネーター長岡 伸一(ながおか しんいち)
元NHK札幌放送局 番組制作ディレクター

プログラム(全6回)

2024年10月11日(金)第1回 
エゾオオカミの記憶をつむぐ

●梅木 佳代(うめき かよ)
 北海道大学大学院文学研究院・専門研究員

 明治期に絶滅したエゾオオカミとは、いったいどのような野生動物だったのでしょうか。過去の北海道でオオカミと向き合った人々が残した記録と、そこからつむがれてきたイメージをたどりながら、「絶滅したオオカミ」の実体について、一緒に考えてみませんか?

11月8日(金)第2回
アイヌ工芸をめぐる近年の動向

●山崎 幸治(やまさき こうじ) 
 北海道大学アイヌ・先住民研究センター教授

 2019 年のアイヌ施策推進法、漫画『ゴールデンカムイ』のヒットなどがきっかけとなり、アイヌ工芸をとりまく状況も変わったことを実感しています。私自身の経験を手がかりに、その動向について考えてみたいと思います。

12月13日(金)第3回
チェーホフ『サハリン島』と先住民族

●丹菊 逸治(たんぎく いつじ)
 ニヴフ語・ニヴフ口承文芸論、アイヌ語・アイヌ口承文芸論

 ロシアの劇作家チェーホフは1890 年に3カ月間サハリン島に滞在し紀行文『サハリン島』を1893 年に出版しました。そこには先住民族ニヴフの様子が文学的に言及されています。研究者の目でその記述の検証を試みます。

2025年1月17日(金)第4回
現代に続くアイヌ語

●深澤 美香(ふかざわ みか) ※オンライン登壇
 国立アイヌ民族博物館 研究員

 漫画『ゴールデンカムイ』に登場することば「アイヌ語」。近世から現代にいたるまで、アイヌ語で書かれたものがどのように表記され、どの方言を用い、どのように表現されたのか、当館の事例も通して見ていきます。

2月14日(金)第5回
『ゴールデンカムイ』の映像から考える植民地「北海道」—「アイヌ時代の森」はどこへ消えたか

●上村 英明(うえむら ひであき) ※オンライン登壇
 市民外交センター共同代表、恵泉女学園大学名誉教授

 「北海道(ヤウンモシリ)」を移動すれば、至るところで広々とした森を見ることができます。ゴールデンカムイ(実写版)は、その中でも日露戦争が終わったばかりの1910年代の「ヤウンモシリ」内陸部が映像に登場します。しかし、その風景何かおかしくありませんか? その謎をみなさんで考えてみましょう。

3月14日(金)第6回
未来への宿題

●長岡 伸一(ながおか しんいち)
 講座コーディネーター

 漫画なんて半世紀も昔に卒業したと自負する紙世代と、スマホの無料配信に24 時間沼ってるデジタル・ネイティブ世代。互いの溝は深まるばかりだ。時代の変化に押し流されず、常に自分をアップデートし、宿題を共有して次代へ継承したい。

参加申込

・講座のお申込は以下の申込フォームにご記入のうえ、送信ください。
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